金の喜平（キヘイ）ネックレスは、あずき型のチェーンを90度ひねり、さらに押しつぶして平らにしたデザインが特徴のジュエリーです。この独特の構造により、滑らかな輝きと重厚感が生まれ、ネックレスだけでなくブレスレットやアンクレットとしても人気があります。カット面の数によって輝きが異なり、2面、6面、8面、12面、16面などが存在し、面数が多いほど光の反射が増し、華やかさが際立ちます。

喜平の名称には諸説あり、アメリカ南北戦争時代の騎兵が使用していた金属製のチェーンが語源とされる説や、鈴木喜平という職人が初めてデザインしたという説があります。英語では「カーブチェーン（Curb Chain）」と呼ばれています。

素材には主に18金（K18）や24金（K24）が用いられ、純度が高いほど金本来の美しい輝きが楽しめます。特にK18は、金の含有率が75%で、耐久性と美しさを兼ね備えており、ジュエリーに適した品位とされています。

喜平ネックレスは、シンプルなデザインと高い純度から、装飾品としてだけでなく資産としての価値も高く評価されています。加工費が比較的低いため、金の市場価格に近い形で購入・売却が可能で、実物資産として保有する方も多いです。また、造幣局の検定マーク（ホールマーク）が刻印されており、純度の信頼性も確保されています。

1980年代の日本のバブル期には、喜平ネックレスがステータスシンボルとして流行しましたが、近年では若い世代や芸能人の間でも再び注目を集めています。その普遍的なデザインと資産価値の高さから、時代を超えて愛されるジュエリーと言えるでしょう。